多様性の中でバランス感覚を身につける
私は学生時代に行っていた地質や断層の研究の知識を活かして、放射性廃棄物を地層中へ処分する研究を20年以上続けています。この問題の解決は世代を超えた社会貢献と考えています。さて、地球科学科の入学者は毎年80名前後であり、理学部の地球科学系では全国的に見ても規模が大きい学科です。それだけに、入学形態や志望理由、入学後の関心事項など多様です。このような多様性を有する仲間が共存することがこの学科の特色のひとつです。仲間との対話の中で、自分の資質を認識し、他者を認めるバランス感覚を身につけることはこの学科でこそできることではないかと思います。この学科で様々な地球科学の知識を身につける中で専門性を高め、社会に貢献できるヒトになってもらいたいと考えています。
地圏環境研究室 竹内 真司 教授

自然の中で地学現象を考える“本物の体験”を重視しています
私は応用地学科(現在の地球科学科の前身)の卒業生で、大学入学以来ずっと火山の研究に熱中してきました。一般に、噴火開始後どのように推移するかは予測が難しいですが、過去の事例を知ることは将来に備える上でも大事です。最近では日本の20世紀最大規模の噴火である、櫻島火山の大正噴火の推移の復元に取り組みました。国内外の多くの火山を訪れる中で、時には爆発的な噴火や、目の前を流れる灼熱の溶岩など“地球の鼓動”を実感することもあります。こうした体験はフィールドに出る醍醐味といえます。時々引率を担当する「海外実地研究」では、ダイナミックな自然の中に身を置いて地学現象を考える“本物の体験”を重視しています。
火山・岩石学研究室 安井 真也 教授
