卒業生の声

地球科学科で学び卒業された、
社会人の方からのメッセージをご紹介します。

技術士を持つ卒業生からのメッセージ

井田 貴史さん
01
平成17年度卒業、平成19年度 日本大学大学院 博士前期課程修了
応用地質株式会社 勤務
井田 貴史さん

防災・減災に役立ちたい!

近年、甚大な被害を伴う自然災害が頻発しており、地球科学や防災・減災に対する重要性が再認識されています。
卒業後、専門分野を活かして、防災・減災に役立ちたいと思い、地球科学に関するコンサルティングを行っている現在の会社に就職しました。私たちの業界では、外部からも評価される国家資格『技術士』を取得することが重要視されています。技術士試験は、合格率20%以下の難関試験であり、平均取得年齢が40歳前後ともいわれています。私は、JABEE制度のおかげで、卒業後に技術士第一次試験が免除となり、20代で技術士試験に合格しました。
とはいえ、技術士合格はゴールではないので、防災・減災に役立つために日々努力しています。

02
平成15年度卒業
サンコーコンサルタント株式会社 勤務
小澤 恵理子さん

JABEE修了がアドバンテージ!

私は子供の頃から環境問題に興味があり、地球システム科学科(当時)に入学しました。入学時には特に何を勉強したいなどという希望はありませんでしたが、地球を取り巻く様々な学問を学んでいくうちに、“水”に関わる現象について強く興味を惹かれ研究を行うようになりました。
現在は、建設コンサルタント業界で働いています。建設コンサルタントとは、道路や橋、鉄道などの社会資本を整備していく上での企画・調査・設計等を行うとともに、国や地方自治体が抱える問題に対して適切なアドバイスを行いながら、共に解決していく仕事です。責任は重いですが、社会貢献に直結している点では非常にやりがいのある仕事です。
建設コンサルタント業界で仕事をする上で「技術者」のバロメータの1つと考えられているのが『技術士』の資格です。私は学科のJABEE制度を利用して、技術士の資格を取得することができました。第一次試験が免除されるJABEE制度が大きなアドバンテージになりました。
これから入学する皆さんには、将来が少しでも有利となるような選択をされることを祈っています。また1人でも多くの人が地球科学科に入学し、自然の偉大さや不思議さについて学んでくれることを願っています。

社会で活躍する卒業生からのメッセージ

坂本 圭之祐さん
01
平成24年度卒業
埼玉県嵐山町立菅谷中学校 教諭
坂本 圭之祐さん

地球科学科の4年間で培った高い専門性は自信につながります

私は現在、埼玉県の中学校で理科教員として勤務しています。理科という教科は、通常授業の準備に加えて、実験器具の準備や材料の確保に多くの時間が必要です。休日でも部活指導と授業の準備をしています。そんな忙しい毎日ですが、その中で感じる生徒の成長に仕事へのやりがいを感じています。
地球科学科(当時:地球科システム学科)に所属しながら教員を目指すには、学科の専門科目とは別に教職科目を履修します。必然的に授業数は多くなり、実習や体験も入ってきます。大変な事がたくさんありましたが、学科の先生方や就職指導課のおかげで乗り切ることができました。
教員となって数年が経った今でも、地球科学科の4年間で培った高い専門性は、教鞭をとる上で大いに役立ち、自信につながっています。

柴山 愛さん
02
平成24年度卒業
日本大学第三高等学校 教諭
柴山 愛さん

「地球科学」の魅力を伝え、防災教育を広める

高校時代の私は地震に興味があったため、地球科学科(当時:地球科システム学科)に入学しました。在学中には学科の専門科目を通じて地球科学のおもしろさを学びました。
一方で、在学期間中には数多くの方が亡くなられることとなった東日本大震災を経験しました。入学前から地震に興味を持っていた私は、この地震を経験して“地震で大切な人を失って悲しむ人を減らすためにはどうすれば良いか”ということを考え始めました。そして“より多くの人に地震や防災についての正しい知識を理解してもらうことが重要だ”との考えに至り、これを自ら実行するために地学の教員を目指すようになりました。
教員となるためには、学科の専門科目以外にも教職科目や実習を履修しなければならず、必ずしも楽ではありませんでした。でも周りの友人や先生方の支えもあり、無事に教員免許を取ることができました。
そして現在は夢が叶い、附属高校である日大三高で教鞭を執っています。ここでは高校生に対して日々の授業で地球科学のおもしろさを伝えつつ、特に地震の防災教育の普及に力を注いでいます。

瀧 尚子さん
03
平成14年度卒業
株式会社ウェザーニューズ 勤務
瀧 尚子さん

いつの日か火山情報も天気予報と同じように伝えたい

大学時代、アメリカ・カスケード山脈での海外実地研修が火山を研究するきっかけになり、いつの日か火山情報も天気予報と同じように届けてみたいと思い、一般向けに天気予報を行う民間気象会社ウェザーニューズに就職しました。
2010年アイスランドで噴火をきっかけに、新燃岳の噴火、3.11東日本大震災によって、仕事環境も一変しました。地象センター長を任され、企業や一般向けに火山・地震・津波などの地象に関する情報とその対応策を考え情報共有しています。少しでも被害の軽減に繋がるよう、自然災害での死者ゼロを目指していきたいです。
学生時代の経験がなければ、この仕事にも就くことはなかったと思いますし、ようやく夢に近づきつつあると実感しています。

林 武司さん
04
平成6年度卒業
国立大学法人 秋田大学 教育文化学部 地域文化学科 教授
林 武司さん

多角的・多面的な視点を養えます

地球科学科では,自然環境を理解するための様々な研究領域が設けられており、皆さんは地球科学を体系的に、また関心のある領域について深く学ぶことにより、物事を多様な観点から捉える力を養うことができます。
私は水圏科学(水文学)を専攻しましたが、地質学や火山学など様々な領域の講義や野外実習も受講し、様々なフィールドを多様な観点で観察する経験を多く得ることができました。これらの学びは、大学教員として講義や学生指導をしたり、環境保全やジオパーク事業などで地域の自治体等と連携したりするうえで、大きく役立っています。
物事を多角的・多面的に捉える力は、皆さんが卒業後にどのような進路に進んでも、必ず役に立つでしょう。

大島 光春さん
05
平成5年度卒業
神奈川県立生命の星・地球博物館 主任学芸員
大島 光春さん

長い休みには地球を見て歩こう

学芸員の仕事は、博物館の標本の収集と保存、管理が本分ですが、調査・研究はもちろん、教育普及や展示企画・製作制作やその他諸々がついてきます。
学生時代「大学では勉強だけでなく、他のこともできる」と考えていた私は、2年生の夏に初めての海外旅行で単身カナダへ行きました。カナディアンロッキーをレンタカーで走り、氷河の上を歩き、ラフティングで川下りをしました。野生のカリブーやグリズリーも間近に見ることが出来できました。当時開館したばかりロイヤル・ティレル古生物学博物館や逆に伝統あるロイヤル・オンタリオ博物館も訪ねました。また、3年生の夏には西欧7か国を鉄道とバスで回り、大英博物館・ロンドン自然史博物館、ゼンケンベルク自然史博物館などを見学し、フィヨルドやアルプスなど山と氷河と周氷河地形を堪能しました。同じ夏、当時の指導教員だった小坂先生や同級生とパキスタンに行き、インド亜大陸とユーラシア大陸の境界断層を見てきました。卒論では恐竜発見を期待して、白亜系双葉層群をフィールドに選びました。小坂先生にはゼミでの度重なる“打ち切り”を通じて発表準備の大切さと「事実を集めて作業仮説を組み立て、証拠を探して立証する」という科学のプロセスを繰り返し指導していただきました。
大学生には時間と体力があります。私の場合はそれを「世界を知る」ために有効に使えたのではないかと思っています。学生だった私が北米やユーラシアの大地と博物館で経験したことは、博物館で生きる私にとって大きな財産になっています。

久保田 麻三留さん
06
昭和56年度卒業
株式会社テレビ東京 報道局解説委員
久保田 麻三留さん

自然科学探究心に応えてくれる知識とノウハウが詰まった学科です

私は、学科出身者として異色のアナウンサーを生業としました。
昔から自然科学が大好きでした。NHK時代には各地の気象台に足繁く通い、地震や気象災害の報道に役立てました。テレビ東京に移ってから全国の男性局アナで最初に気象予報士資格を取得し、レギュラーで気象解説をした時期もあります。阪神淡路大震災や東日本大震災ではスタジオで地震・津波の解説を担当しました。報道局解説委員になった今でも、大きな自然災害があるとスタジオに飛んでいきます。
大事なのは学生時代に吸収した知識をしっかり活かせていることです。あるいはいつのまにか活きています。若い皆さんが宇宙スケールで天体としての地球と向き合うのもいいでしょう。足下の大地に刻まれた地球の成長の足跡を探ったり、自然科学と防災の両面から、地震や火山の秘密を追究するのも手応えのあるテーマだと思います。地球科学科には、自然科学探究心に応える知識とノウハウ、良き指導者、先輩がいます。
4年間の使い方はもちろん自由です。でもどうせなら、自分から一歩踏み込んでテーマを求めたほうが、実感の残るキャンパスライフが送れると確信しています。

成田 賢さん
07
昭和51年度卒業
応用地質株式会社 代表取締役社長
成田 賢さん

今につながる私の学生時代

私は学生時代のほとんどを研究室で過ごしました。岩石薄片作成と顕微鏡観察、先輩や後輩との議論・雑談、野外調査結果のまとめ等をしながらあっという間に過ごした大学時代でした。
このように過ごすこととなった大きな転機は2つあります。1つは日本地質学会に入会できたことです。初めて地質学雑誌を手にしたとき、内容が全く分からず愕然とし、勉強しようと思ったのが地質学に対する大きなモチベーションでした。先生方に入会推薦をお願いしたときに言われたことは、学会員になる以上は研究姿勢を忘れてはいけないということでした。もう1つは、富士川団体研究会に入会したことです。自分の地質踏査結果が認められ,露頭の調査結果をまとめると“地質図もどき”ができあがる、この繰り返しが面白くてどんどんのめり込んでいきました。そして地質層序が分かってくると地層が形成されたところを想像し、調査が進むに従いその想像が変わっていき、より詳細に理解できていく過程にゾクゾクしたことを覚えています。この経験が、挑戦すれば開けていくという今の自分のモチベーションの原点になっています。
学生時代には他大学の学生や多くの研究者との交流ができました。地質学関連講義のほか、空中写真判読、陸水学、情報処理技術などは、他大学に負けない技術として活用できましたし、この学科の広範囲なカリキュラムで学んだことは、私の仕事の上で大変役立ちました。私の今の原点はこの学科にあります。
多くの先生・先輩・仲間に本当にお世話になった学科です。感謝してもしきれない思いです。

辻 誠一郎さん
08
昭和50年度卒業
国立大学法人 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 社会文化環境学専攻 教授
辻 誠一郎さん

「すき間の科学」で追求する

大学に入学してから、自分の研究の方向を見つけようと色々な文献を読み、生態学に興味を持ちました。指導教員のバックアップもあって他の大学へ学びに行き、同時に学科で地球科学的な研究手法を習得しました。
卒業後はこの学科で岩石鉱物鉱床学の実験助手として5年、その後大阪の大学で生物学の助手・講師として15年、国立歴史民俗博物館で考古学・歴史学の助教授として9年研究生活を送りました。
私のしてきたことは、知りたいと思っていたこを知るために、決められた専門分野名に固執せずあらゆる研究手法を取ったということです。大量生産などの合理主義を除き、色文化や農業などといったその時代・その民俗の習慣や営みが地球環境をどう作ってきたかを知るために、またその精神世界を復元するために、哲学的に語るだけでも、考古学的に形式を知るだけでも、地球科学的に環境を調べるだけでもなく、その全ての手法を取って追求したある意味「すき間の科学」といえます。
分野にこだわって研究をしていては、広い知の世界に針で点を突くようなものです。これから研究を始めようとする若い皆さんは、自分の知りたいこと、疑問に思ったことを追うためにぜひあらゆるものに興味を持って、それができる大学に進んで欲しいと思います。地球科学科はそんな熱意をサポートしてくれる学科です。